NTT西日本は2011年3月8日、クラウドサービス「Bizひかりクラウド」の提供を3月9日に開始すると明らかにした。月額2080円(税込み、以下同)の仮想デスクトップや、最小構成時の月額料金480円のメール、最小で月額2100円のホスティングなどを用意する。2000人規模の営業体制で、FTTHサービス「フレッツ 光ネクスト」や、ネットワークの診断サービスと組み合わせて提供する。

 新サービスでは、自治体・企業向けメニューと、コミュニティ向けメニューを用意する。3月9日の段階では自治体・企業向けメニューのみを提供する。自治体・企業向けメニューでは2015年度に2万契約、年間500億円の売り上げを目指す。コミュニティ向けメニューは2015年度で800万IDの契約、年間500億円の売り上げを目標とする。

 自治体・企業向けメニューは大きく三つのサービスで構成する。一つは、仮想デスクトップ、メール、グループウエアといったアプリケーションを提供する「Bizひかりクラウド ワークスタイル」。二つ目はホスティングサービスの「同 プラットフォーム」。三つ目はネットワークを含めてクラウド環境をエンド・ツー・エンドで診断する「同 スマートサポート」である。

 仮想デスクトップはWindows Serverのリモートデスクトップで、1ユーザー当たり月額2080円。メールはストレージ100Mバイトの最小構成の場合で1ID当たり月額480円。グループウエアはディスク容量1Gバイトで月額2625円となる。

 ホスティングサービスはWeb向けの共用サーバーから、基幹業務でも使える専用サーバーまで用意する。最も安価なWebサーバー向け共用サーバーは月額2100円で利用できる。各サービスで使えるネットワークは、フレッツ網を利用したVPNサービス。30拠点の場合で1拠点当たり月額1万5960円となる。

 Bizひかりクラウド スマートサポートでは、ユーザー拠点からサーバーに至るまでのスループットや信頼性、遅延などを測定。利用するアプリケーションに応じて、適切なネットワーク構成を提案する。1拠点を調査する簡易版の「クラウド診断Lite」は30万円、最大5拠点を詳細に調査する「クラウド診断」は300万円。

 コミュニティ向けメニューは、医療機関が患者にサービスするケースや、企業が会員向けにサービスを提供するようなケースを想定。まずは500円で利用できるグループウエアライクなSaaSを計画している。5~6月ころのサービス開始を予定する。