CSKは2011年3月7日、福岡のユビキタス特区で展開するマルチメディア放送実験において、スマートハウス向けに制御信号を伝送する実験を2011年3月15日に実施すると発表した。
この実験は、IPDC(IP Data Cast:放送波に通信プロトコルであるIPを通す技術)という仕組みを用いて、スマートハウス向けに家電の制御情報やリコール情報を配信するというもの。家電の消費電力節約や、不具合による家庭内事故の防止などを目的とする。実験は、アイホン(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:市川周作氏)とアプリックスの協力を得て行う。
具体的な実験の内容は以下の通り。福岡市の放送タワーから、スマートハウスに設置されたホームサーバーに制御信号を放送し、アプリックスの「picoJBlend」(電源制御アプリケーション)を経由して家電の電源オン/オフをコントロールする。また、ホームサーバーに家電製品に関するリコールアラート情報を放送することで、アイホンの「インターホン(プロトタイプ)」に家庭内にある家電のリコール対象有無を表示させ、「picoJBlend」を通じて該当家電のリコールランプを点灯させる(図)。
今回の実験結果により、スマートハウス向けのホームサーバーに対する制御情報配信から家庭内機器の制御が可能であることを証明し、将来的には家電メーカーとの共同研究・連携により、情報家電ファームウエアのアップデートやエアコンの温度調整など放送波の新しい活用方法を提言したいという。
福岡では、総務省からユビキタス特区の認可を受け、エフエム東京と組んでマルチメディア放送におけるサービス実験を実施している。なお実験の様子は福岡市経済振興局が2011年3月16日に行う第2回福岡スマートハウスセミナーで紹介する。また、実験機材については福岡スマートハウスコンソーシアムが2011年3月17、18日に行うスマートハウス内覧会で展示する。
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