写真1●オフィスや家庭内に設置する「ゲートウェイ」
写真1●オフィスや家庭内に設置する「ゲートウェイ」
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写真2●エアコンを制御する小型装置
写真2●エアコンを制御する小型装置
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 NTT、NEC、OKI、富士通、三菱電機の5社は2011年3月1日、オフィスや家庭内の機器を制御する技術を開発し、二酸化炭素排出量削減に役立てる実証実験を実施したと発表した。機器制御のインタフェースを標準化することで、メーカーが異なる場合でも低コストで省エネを実現できるようにする。

 実験では、サーバー上のアプリケーションを操作することで、フレッツ網経由でオフィスや家庭内にあるエアコンや照明、太陽光発電システム、パソコンなどの状態を把握し、制御する環境を構築した。これにより無駄な電力消費を削減する。

 家庭やオフィスには、「ゲートウェイ」と呼ぶ通信機器を設置する(写真1)。このゲートウェイがサービス事業者から送られた命令を受け取り、各種機器を制御する仕組みである。エアコンや照明には小型の通信装置を取り付けてネットワークに接続する(写真2)。

 今回の実証実験では、この課程でサーバーやゲートウェイ、各種機器などがどのような情報をどのような手順でやり取りするかを決めた。

 実験環境は、NTT武蔵野研究開発センタ、石川県能美市にある実験住宅、セブン-イレブン・ジャパンの店舗、NECや三菱電機のオフィスなどをフレッツ網で結んで構築した。開発した技術を利用して実験住宅でエアコンと照明を制御したところ、10%以上の消費電力削減効果があったという。

 実証実験は、総務省のネットワーク統合制御システム標準化等推進事業の一環として実施した。その内容は3月2日から一般に公開する。