米Intelは米国時間2011年2月28日、米McAfeeの買収手続きを完了したと発表した。今後もMcAfeeブランドを維持し、同ブランドでセキュリティ製品およびサービスの開発と販売を行う。

 IntelがMcAfeeを買収することで両社が合意したと発表したのは2010年8月。買収額は、McAfeeの普通株1株当たり48ドルで、総額は76億8000万ドルにのぼる。2010年12月に米連邦取引委員会(FTC)が同買収について承認し、2011年1月に欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)が条件付きで認めた。条件には、コンピュータセキュリティ分野の公正な競争を維持するために、同社情報へのアクセスを競合セキュリティベンダーに提供することなどが含まれる(関連記事:欧州委、IntelのMcAfee買収計画を条件付きで承認)。

 McAfeeは、Intelの100%子会社となり、Intelソフトウエアおよびサービス部門の監督下に置かれる。McAfee社長のDave DeWalt氏は、同部門責任者でIntel執行副社長のRenee James氏の直属となる。

 Intelは、パソコンのほか、モバイル端末やテレビ、車載装置、医療装置といったネット接続可能な機器にMcAfeeの技術を組み込んでいく考え。年内に「両社の戦略的パートナーシップによる最初の成果」(Intel)を市場投入する予定。

 なおIntelは、McAfee買収完了を織り込んだ2011年第1四半期と通期の業績見通し修正を1月31日に発表している。第1四半期の売上高予測は、従来の115億ドル(プラス/マイナス4億ドル)から117億ドル(同)に変更した。通期売上高の予測は従来の約10%成長から約15~19%成長に引き上げた。

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