米消費者団体が発行するConsumer Reports誌は米国時間2011年2月25日、同月に米国で販売が始まった米Verizon Wireless向けの「iPhone 4」にも受信性能に問題が見つかったため、同端末を推奨しないという方針を明らかにした。

 昨年同誌が米AT&T版のiPhoneで確認した問題に似ており、「電波の弱い環境では、通話が切れたり、発信できなくなったりする可能性がある」としている(関連記事:「iPhone 4は推奨できない」、Consumer Reports誌が表明)。

 実験は昨年同様、外部の電波が入らないように設計された特別な部屋で、基地局をシミュレートするベースステーションエミュレーターを使って行った。iPhone 4のほか、「Samsung Fascinate」「Motorola Droid 2 Global」「HTC Droid Incredible」といったVerizonが通信サービスを提供する合計6機種を対象にした。その結果、電話機本体のさまざまな部分に指で触れ、受信状態の変化を測定したが、受信性能に明らかな変化が表れたのはiPhone 4だけだったとしている。

 同誌によると、問題はAT&T版のiPhone 4で行った実験と同様に、ユーザーが本体左下側面の金属バンド部分に触れると起こる。問題の解決法についてもAT&T版iPhone 4と同じく、Appleが29ドルで販売している「Bumper(バンパー)」を装着すればよいとしている(関連情報:iPhone 4のアンテナ問題、専用ケースで解決---米消費者情報誌Apple、「iPhone 4」アンテナ問題の無償ケース配布プログラムを9月末で終了へ)。

[Consumer Reports公式ブログへの投稿]