写真1 新日鉄ソリューションズが開発した業務向けメガネ型ARシステム。パソコンに接続して利用する。メガネは加速度/ジャイロ/地磁気センサー、ビデオカメラなどを搭載。解像度800×600ピクセルの映像をメガネの内側に投影する
写真1 新日鉄ソリューションズが開発した業務向けメガネ型ARシステム。パソコンに接続して利用する。メガネは加速度/ジャイロ/地磁気センサー、ビデオカメラなどを搭載。解像度800×600ピクセルの映像をメガネの内側に投影する
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写真2 ARによるCGの重畳表示例。右が裸眼、左がメガネから見たイメージ
写真2 ARによるCGの重畳表示例。右が裸眼、左がメガネから見たイメージ
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 新日鉄ソリューションズは2011年2月23日、AR(Augmented Reality、拡張現実)技術を活用した業務支援システムを発表した。

 同システムは米Vuzixと共同開発した光学透過型ARメガネを利用。業務を支援する様々な情報をメガネの内側に映し出す。製造現場やデータセンターなどでの利用を想定する。データセンターであれば「LANケーブルの正しい接続先などの情報をCGで重畳表示できる」(新日鉄ソリューションズ)という(写真1)。

 ARのソフトウエアには、仏Total Immersionの技術を採用した。白黒マーカーだけではなく、事前に登録した任意の画像によるARを実現する(写真2)。また、立体形状の登録も可能で、その形状に合わせた重畳表示も行える。

 新日鉄ソリューションズは、「従来の単眼のメガネ型ARと異なり、両眼に対応することで視覚的な違和感をなくした。工場内でも使える水準に実用性と安全性を高めた」としている。

 今後、新日鉄ソリューションズとVuzixは同システムをソリューション化し、工場などに展開したい考えである。