出会い系サイトおよびコミュニティサイトに起因する事件の検挙件数と、被害児童数の推移(警察庁の情報から引用)
出会い系サイトおよびコミュニティサイトに起因する事件の検挙件数と、被害児童数の推移(警察庁の情報から引用)
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 警察庁は2011年2月17日、いわゆる「出会い系」サイトなどにおける事件の発生状況を発表した。2010年に出会い系サイトを通じて性犯罪などの被害に遭った18歳未満の少女ら(以下「児童」)は、254人で減少傾向にある。一方、SNSサイトやゲームサイトといった「コミュニティサイト」が原因で被害に遭った児童は1239人で過去最多だった(図)。

 ここでの出会い系サイトとは、インターネットを利用して異性紹介事業を行うサイトのこと。コミュニティサイトとは、SNSサイトやプロフィールサイトなど多人数とコミュニケーションを取れるWebサイトのうち、出会い系サイトを除いたサイトを指す。

 出会い系サイトがきっかけで犯罪被害に遭った児童は、2006年には1153人に上ったが、近年は減少傾向にあり、2010年には254人にまで減った(前年比199人減)。

 一方、増加傾向にあるのは、コミュニケーションサイトにおける児童被害。コミュニケーションサイトにおける統計を取り始めた2008年以降増えていて、2010年には過去最多の1239人になった。

 コミュニケーションサイトにおいて被害者が最も多かった犯罪の種類は、青少年保護育成条例違反で、被害者数は772人。次いで、児童買春が214人、児童ポルノが180人だった。