日本マイクロソフトは2011年2月16日、同社の次期Webブラウザー「Internet Explorer 9」(IE9)向けに、第1回ゴールデン・エレファント賞大賞を受賞した中村ふみ氏のファンタジー小説「裏閻魔(うらえんま)」の全編を公開した。同社のポータルサイトMSNのサイト上で無料で閲覧できる。
IE9は、ユーザーインタフェースの改良、処理の高速化、セキュリティの向上、標準規格への対応などが図られたIEの新バージョン。正式版の一歩前の段階である製品候補版(RC版)が、2月10日(米国時間)に公開されたばかりだ。日本マイクロソフトでは、このIE9が実現するWebの世界をいち早く体験してもらおうと、RC版の公開に合わせて、デジタル書籍版「裏閻魔」を公開した。
「裏閻魔」は、エイ出版社(エイは木へんに世)や米バーティカルなどが運営するゴールデン・エレファント賞の第1回で、150を超える応募作品の中から大賞に選ばれた作品。3月4日にエイ出版社から発売される。これに先だって、日本マイクロソフトは全編を独自のデジタル書籍として無料公開。IE9が実現する新しい読書体験を提示する。
具体的には、水墨画家の土屋秋恆氏が描き下ろした“動く挿絵”や、Twitterへのつぶやき機能、異なる機器でアクセスした場合にも同じページで読めるブックマーク機能などを備える。公開は2011年4月15日までとなる。
なお同社では、IE9が実現するWeb体験を紹介する取り組みとして、インターネット上の書道大会「Internet Explorer 9 杯 オンライン競書大会」も開催中だ(関連記事)。IE9に対応したWebページ上で筆を操作し、書道作品を完成させるもので、2月28日まで作品を受け付け、優秀作品には液晶テレビやディスプレイなどを贈呈する。