IE9RC版のインストール時に表示されるダイアログの例(米マイクロソフトの情報から引用)
IE9RC版のインストール時に表示されるダイアログの例(米マイクロソフトの情報から引用)
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 米マイクロソフトは2011年2月14日、Webブラウザー「Internet Explorer 9(IE9)」ベータ版のユーザーを対象に、IE9製品候補版(RC版)を自動更新機能で配布し始めたことを明らかにした。

 マイクロソフトがIE9ベータ版を一般公開したのは2010年9月。製品版の一歩手前となるRC版は、2011年2月10日(米国時間)に公開された。今回、Windowsの自動更新機能で配布を開始したのはIE9RC版。対象は、IE9ベータ版をインストールしているパソコンのみ。

 IE9ベータ版をインストールし、なおかつ自動更新を有効にしているパソコンには(初期設定では有効)、IE9RC版が順次配布される。ただし、知らないうちにインストールされることはない。インストールするかどうかを尋ねるダイアログが表示され、ユーザーが「インストール」をクリックした場合のみインストールされる(図)。

 RC版では機能を追加しただけではなく、ベータ版で見つかった多数のバグや脆弱性も修正されている。このため同社では、すべてのベータ版ユーザーに対して、RC版にアップグレードすることを勧めている。

 なお、IE9ベータ版をインストールしていないパソコンは対象外。自動更新機能を有効にしていても、IE9RC版が配布されることはない。

 同日、「Toolkit to Disable Automatic Delivery of Internet Explorer 9(IE9の自動配布を無効にするツールキット)」の提供を開始したことも明らかにした。これは、IE9製品版の自動更新機能による配布を無効にするツール。

 IE9製品版のリリース時期は未定だが、リリース後しばらくすれば、全てのWindowsユーザーを対象に、自動更新機能による配布が開始される予定だ。IE7やIE8もそうだった。

 ただし企業などでは、十分検証するまでは、IE9のインストールを控えたいケースがある。そのような場合に有効なのが、今回公開されたツール。ツールを使ってパソコンのレジストリを操作することで、IE9が自動更新機能で配布されないようにする。同様のツールは、IE7やIE8でも提供されている。