米Appleは米国時間2011年2月15日、同社のモバイルアプリケーション配信/販売サービス「App Store」で扱う定期刊行物に関して、アプリ内課金の定期購読サービスを開始すると発表した。雑誌や新聞だけでなく、ビデオや音楽といったコンテンツも対象となる。

 ユーザーは最初に簡単な購入手続きを行えば、毎週/毎月/隔月/四半期/毎年あるいは隔年で、定期的にコンテンツを購入できる。更新は、申し込み時に選択した購読期間に応じて自動的に行われる。アカウントページで購読しているコンテンツを確認でき、自動更新をキャンセルするなどの管理が可能。

 App Storeを通じた定期購読の申し込みはAppleが決済処理を行い、従来の課金モデルと同様に売上の30%を徴収する。出版社などのアプリケーション提供者が自社サイトなどを通じて契約した既存および新規購読者については、Appleへの支払いは生じない。

 なおApp Storeの定期購読課金モデルを導入するアプリケーション提供者は、アプリケーション外でも定期購読サービスを実施する場合、同等あるいはより好条件の金額をアプリケーション内で提供することが求められる。また、アプリケーション外でコンテンツ購入が可能なサイトなどへのリンクをアプリケーション内に付加してはならない。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、ファッション雑誌「ELLE」が同課金モデルを採用する意向だが、多くの新聞や雑誌の反応は冷ややかだという。

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