新日鉄ソリューションズは2011年2月14日、仮想マシンを使ったプライベートIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)の構築ソフト「Hypercell」を提供開始した。構築したIaaSは主に、開発やテスト環境として利用する。開発・テスト環境の作成や、再利用が容易になる。

 Hypercellは、セルと呼ぶ単位で仮想化環境を構築。仮想マシンやネットワーク、ストレージの設定を管理用GUIから一気に行える。仮想マシンのCPU個数やメモリー容量はユーザーが任意に設定可能。新日鉄ソリューションズ システム研究開発センターの小島一仁 主務研究員は「開発やテスト環境の確保は意外と難しい。セルとして用意することで、テンプレート化により再利用を図るなど、柔軟なニーズに対応できる」と、Hypercell提供の狙いを話す。

 仮想マシンやネットワーク、ストレージをまとめたセルは、その単位でスナップショットが取得できる。スナップショットは別の環境で稼働させたり、バージョン管理して保存することが可能だ。各セルは、マネージメントホストと呼ぶルーター機能を使い、独立性を保っている。

 Hypercellでは、仮想化ソフトにCitrix XenServerを利用。HypercellによるIaaSは、顧客のデータセンター、または新日鉄ソリューションズのデータセンターに構築する。