NTTドコモと米シマンテックは2011年2月10日、ノートパソコン向け情報漏えい対策ソリューションの共同開発に合意したことを発表した。両社は今後、2011年度第2四半期(7月~9月)にNTTドコモが同ソリューションを提供開始できるよう、開発を進めていくとしている。

 共同開発する情報漏えい対策ソリューションは、NTTドコモのFOMAネットワークを通じて、遠隔にあるノートパソコンの起動をロックしたり、ハードディスク内のデータへのアクセスをブロックしたりする機能を提供するもの。企業のノートパソコンが紛失や盗難の被害を受けた際に、機密情報や個人情報などが漏えいするのを防止できる。

 パソコンの起動ロックやハードディスクへのアクセス防止などの仕組みは、米インテルの企業向けノートパソコン紛失および盗難対策技術「インテル アンチセフト・テクノロジー」が核となっている。これに、(1)シマンテックのディスク暗号化およびデータアクセスの遠隔制御に対応するソフトウエア「PGP Whole Disk Encryption with Remote Disable & Destroy」、(2)SMSメッセージ受信をトリガーにした処理の実行に対応する3G通信モジュール(スウェーデンのエリクソン製)---を組み合わせることで実現している。

 上記機能を実装したノートパソコンに対して、管理サーバーからSMSメッセージで指示を送ると、ただちに起動ロックやハードディスクへのアクセス防止などの処理が実行される。ノートパソコンの電源が入っていない状態でも実行でき、またSMSメッセージはローミングによって海外へも飛ばせるため、場所を問わず確実に情報漏えい防止処理を遂行できるという。

 同ソリューションは、2011年2月14日から17日までスペインのバルセロナで開催される「Mobile World Congress 2011」のドコモブースにおいて、実際に動作を体験可能な形で展示される予定となっている。

■変更履歴
第4段落で「FOMA対応携帯電話からSMSメッセージで指示を送ると」との表現がありましたが、正しくは「管理サーバーからSMSメッセージで指示を送ると」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/02/14 19:00]