豊橋技術科学大学とセブンシーズ・テックワークス(SSTW)は2011年2月9日、大学の講義を支援するスマートフォンアプリケーションの開発に向けて連携すると発表した。SSTWの学習管理アプリケーション「Sakura‐saku」とスマートフォンを活用した講義の実証実験や、スマートフォン向けの教材アプリケーションの開発で協力する。

 今回の産学連携プロジェクトでは、豊橋技術科学大学の井佐原均教授、吉田祥子講師、入部百合絵助教の研究グループと、スマートフォン向けアプリケーションを開発するSSTWが協力し、スマートフォンを活用した新しい講義スタイルの創出を目指す。

 プロジェクトの第1弾として、同大学は既存の学習管理システム「Moodle」にSSTWから提供を受けた学習管理アプリケーション「Sakura‐saku」を導入。2010年12月から、Sakura-sakuとiPhone/iPod touchを利用した講義の実証実験をスタートした。

 Sakura‐sakuは、OSSとして無償配布されているMoodleのプラグインであり、出欠確認や資料配布機能のほか、Moodleが提供する小テストをスマートフォンで実施する機能、スマートフォンから講義へのコメントを書き込む機能を提供する。講師は、講義中の小テストやコメントを通じて、学生の理解度や意見をリアルタイムに把握できるようになる。

 さらに、今年4月からは、同大学が所有する動画教材をベースとしたスマートフォンアプリケーションの共同開発をスタートする予定だ。具体的には、どの学生が動画教材のどの部分に疑問を持ったのかなどの意見を共有できるアプリケーションを開発し、学生の自己学習に対して大学側がきめ細かくフォローアップできるシステム作りを目指す。