須高ケーブルテレビ(長野県須坂市・小布施町・高山村をエリアとするケーブルテレビ局)は、長野県小布施町において屋外型無線LANシステムを活用したホットエリアの評価試験プロジェクトを2011年2月7日に開始する。

 ホットエリアとは、地域内に無線LANアクセスポイントを複数台設置しエリア内をカバーするもの。利用用途に応じて認証レベルを変えることで、設置された無線LANアクセスポイントを複数の用途で活用でき地域の共通インフラとして利用することができる。パソコンやスマートフォン、携帯型ゲーム機など、無線LANに接続できる端末であれば利用可能になる。この実験は、NTTPCコミュニケーションズ、アクティス(本社:東京、代表取締役:東野義明氏)と共同で実施する。

 このプロジェクトは、屋外型の広域無線LANを活用し、ホットエリアの技術的な電波範囲(カバレッジ)や通信品質のデータを収集し、実際に小布施町へ構築する際にかかる費用の試算を行う。さらにケーブルテレビの有線と無線の併用によって可能となる新サービスの住民ニーズやビジネスの可能性を検証する。

 小布施町は長野県有数の観光地として全国的な認知度も高いエリアである。そこで、観光者向け地域コンテンツ活用の可能性も実証する。まちとしょテラソ(小布施町立図書館)ならびに北斎館周辺を中心に、小布施町観光マップや、須高ケーブル制作の北斎館紹介番組・観光紹介動画を無線アクセス回線を通じてスマートフォンやポータブル端末に提供し、観光客が視聴できるようにする。

 今回の実証実験では、小布施町の協力も得て、無線LANのアクセスポイントを3台設置する。小布施町役場、町立図書館「まちとしょテラソ」、財団法人の北斎館などで活用する予定。

 今回の評価試験プロジェクトは、複数の住居で一つの無線アクセスポイントを共有するホットエリアという試みであり、認証レベル別に「行政・住民サービス」「観光サービス」「商用サービス」など複数ネットワークの相乗りを可能にするという。

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