チップセットの不具合で販売中止が決まった「Pavilion Notebook PC dv6-4000 Premium」
チップセットの不具合で販売中止が決まった「Pavilion Notebook PC dv6-4000 Premium」
[画像のクリックで拡大表示]
問題があると見られるIntel 6シリーズの一つ、「Intel P67」チップセット
問題があると見られるIntel 6シリーズの一つ、「Intel P67」チップセット
[画像のクリックで拡大表示]

 米インテルが2011年1月31日(米国時間)に公表した、新版チップセット「Intel 6シリーズ」の不具合(関連記事)により、国内で発売予定だったパソコン春モデルの出荷時期が軒並み「未定」に変わった。一部、発売済みの機種は回収騒ぎにも発展しそうだ。

 NECは2月1日、春モデルのパソコンを発表したが、全20機種のうち10機種の出荷時期が未定という異例の事態となった。不具合が見つかった新型チップセットを搭載していたためである。「不具合の事実を早朝に知り、急きょ出荷時期を未定に変えた」(NECパーソナルプロダクツ PC事業本部)。

 パナソニックは、春モデルの「Let's note B10」「同 N10」「同 S10」「同 F10」「同 J10」を2月10日から順次出荷すると公表済み。対応を確認したところ「(不具合の内容について)詳細を確認中。変更があれば後日連絡する」(同社デジタルAVCマーケティング本部PCDグループ)とのみ答えるなど、事実関係の確認に追われていた。

 不具合が見つかったチップセット搭載パソコンを既に発売済みのメーカーもある。富士通の場合、ノートパソコンの「LIFEBOOK AH77/C」とデスクトップパソコンの「ESPRIMO FH98/CM」「同 DH77/C」がこれに該当する。発売済みの製品をいつどのように回収するかについては、「協議中で決まっていない」(同社パーソナルマーケティング統括部コンシューマPCグループ)という。

 日本ヒューレット・パッカードは、該当するノートパソコン「Pavilion Notebook PC dv6-4000 Premium」「同 dv7-5000」およびデスクトップパソコン「Pavilion Desktop PC p6745jp/CT」「同 s5750jp」「同 HPE-580jp」の計5モデルの販売を即時停止した。発売済みの製品については「対応を検討中」(同社コーポレートコミュニケーション本部PSG広報担当)としている。

 東芝は、「dynabook T551/D8BB」と「同 58B」の販売停止を決めた。

 大手メーカーの中で、ソニーは当該チップセットを搭載した春モデルを発表していない。そのため、製品の回収や発売時期の変更といった対応を免れた。