米グーグルのグローバルアンドロイドパートナーシップディレクターのジョン・ラーゲリン氏
米グーグルのグローバルアンドロイドパートナーシップディレクターのジョン・ラーゲリン氏
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間もなく登場予定のAndroid 3.0(Honeycomb)のデスクトップ画面
間もなく登場予定のAndroid 3.0(Honeycomb)のデスクトップ画面
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 グーグルは2011年1月31日、同社の携帯端末用プラットフォーム「Android」に関する説明会を開催した。米グーグルのグローバルアンドロイドパートナーシップディレクターのジョン・ラーゲリン氏が、Androidの近況や、タブレット端末向けに開発したAndroidの新バージョン「Honeycomb」(開発コード名)について説明した。

 米グーグルは2008年にAndroidを発表。その後、無料で利用できるオープン型のOSとして機能を強化してきている。現在では、世界中の端末メーカーが多様なAndroid端末を投入。ユーザー数も増えており、世界中で「毎日35万のAndroidユーザーが新規に登場している」(ラーゲリン氏)というほどになった。

 スマートフォンは、携帯電話と比べて、よりインターネットと密接な使い方ができる。実際、Google検索のトラフィックを統計すると、携帯電話750台を合わせた数値と、スマートフォン1台の数値はほぼ同じ。ユーザーの生活に密着した「現実とインターネットを組み合わせたサービスが構築できる」(同氏)ことから、同社内でもAndroidの重要度が高まっている。

 これだけ多くの端末が登場した理由の一つは、従来の携帯電話と比べて、携帯電話メーカーが楽に開発できること。端末の各種機能を制御するソフトウエアがあらかじめ用意されており、メーカー各社が個別に開発する必要がないからだ。そのため携帯電話メーカーは、基本機能以外の開発に注力できる。「今後は優れたユーザーインタフェースやデザイン、他社製品にはない便利な機能を組み込んだメーカーが市場の支持を集めていくのではないか」とラーゲリン氏は展望する。

 同社が今後3月までに投入予定のAndroid 3.0(Honeycomb)は、タブレット端末などスマートフォンよりも大きな画面の製品に向けたOS。ウィジェットやタブブラウザー、地図やビデオチャットなど、各種の機能を大画面上で使いやすいようにユーザーインタフェースを変更している。「最強のポータブル端末向けOS。大きい画面ほどAndroidの力を発揮できる」(同氏)と、普及に向けた自信をのぞかせた。