インターネットのアドレス資源を管理する組織であるIANA(Internet Assigned Numbers Authority)は2011年2月1日未明、アジア太平洋地域のIPアドレスを管理する組織のAPNIC(Internet Assigned Numbers Authority)に対して、自由に分配できるIPv4アドレスの最後の在庫である「/8ブロック」(約1678万個のIPアドレスで構成)を二つ分配した。

 これにより、IANAが管理するIPv4アドレスの在庫は/8ブロックが五つとなった。この五つについては、「APNICなど世界に五つあるRIR(地域インターネットレジストリ)に一つずつ分配し、すべての割り振りを終了する」というポリシーが既に決まっている。このポリシーに基づいて近日中に分配が実施され、IANAの在庫が枯渇する見込みだ。

 各RIRの在庫はまだしばらく(数カ月前後と見られる)余裕があるため、直ちにユーザーへのIPv4アドレスの新規割り当てができなくなることはないが、日本のIPアドレスを管理するJPNICでは、IPv4アドレスの新規分配を受けられなくなることを前提とした準備と対応を呼びかけている。