米Intelは米国時間2011年1月31日、1月に出荷を開始した「Intel 6」シリーズチップセットに設計上の不具合が見つかったと発表した。すでに出荷を停止しており、問題を修正したチップセットの生産を始めている。

 問題があったのは「Cougar Point」の開発コード名で呼ばれていたチップセットで、第2世代Core iシリーズ(開発コード名「Sandy Bridge」)のCPUを搭載する一部のパソコンに使用されている(関連記事:Intel、Sandy Bridge世代の新Core iシリーズの詳細や価格を正式発表)。Serial ATA(SATA)ポートに問題があり、時間経過とともに性能が低下し、接続するハードディスクやDVDドライブの性能に影響を及ぼす場合があるとしている。CPUに影響はないという。

 顧客には2月中にも修正したチップセットの提供を開始し、4月には供給を完全に回復させる見込み。問題のチップセットをすでに採用しているパソコンメーカーなどの顧客には、OEMパートナーと協力して回収や交換のサポートを行う。ただしこのチップセットは1月9日から出荷開始したばかりのため、影響を受ける消費者は比較的少ないとしている。また同社がパソコンメーカーと協力して完全な対策をとるまで使用していても問題はないとしている。

 同社は該当チップセットの製造停止の影響により、2011年第1四半期に売り上げが約3億ドル減少すると見込んでいる。また修復や交換にかかる総費用は7億ドルになると見ている。これに伴い同社は第1四半期の粗利益率予想を従来の64%(プラス/マイナス数ポイント)から61%(同)に引き下げた。ただし、同日にドイツInfineon Technologiesの無線事業買収手続きが完了したほか、第1四半期末までに米McAfeeの買収も完了する見通しのため、同四半期の売上高予測は従来の115億ドル(プラス/マイナス4億ドル)から117億ドル(同) に上方修正した(関連記事:Intelの2010年Q4決算、利益・売上高とも過去最高Intel、Infineonから無線事業を約14億ドルで買収へ欧州委、IntelのMcAfee買収計画を条件付きで承認)。

[発表資料1]
[発表資料2]