写真●NECの小野隆男・執行役員専務
写真●NECの小野隆男・執行役員専務
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 NECは2011年1月27日、2010年4-12月期の決算を発表した。連結売上高は前年同期比11.7%減の2兆1899億円。連結営業損益は124億円の赤字となった。4-9月期は連結営業黒字を計上していた。売上高の減少はNECエレクトロニクス(現ルネサスエレクトロニクス)が連結対象から外れた影響が大きい。営業赤字に転落した最大の要因は、ITサービス部門が減収減益となったことだ。

 2010年10-12月期のITサービス事業は、売上高が1710億円(前年同期比8.8%減)、営業損益は100億円悪化し66億円の赤字となった。小野隆男・取締役執行役専務(写真)は「国内IT投資の回復が、当社の想定以上に遅れている。外注費や当期売り上げに直結しないコストを削減し、事業の回復を狙う」と説明した。

 通期予想は売上高3兆3000億円、営業利益1000億円ともに据え置いた。「第3四半期までの結果や受注の状況を踏まえると、かなり厳しいと認識している。残り2カ月だが、経費削減など懸命に努力していく」(小野執行役専務)。

 NECは本日19時より、中国レノボとのパソコン事業合弁についての共同記者会見を開催する予定。NECの遠藤信博社長とレノボグループのヤン・ユアンチンCEO(最高経営責任者)が出席する。