写真1●サイトコアの中大規模企業向けCMS「Sitecore CMS 6.4」日本語版
写真1●サイトコアの中大規模企業向けCMS「Sitecore CMS 6.4」日本語版
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写真2●Sitecore CMSの機能について説明するサイトコアの高沢冬樹・上席執行役 マーケティング&テクノロジー
写真2●Sitecore CMSの機能について説明するサイトコアの高沢冬樹・上席執行役 マーケティング&テクノロジー
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 サイトコアは2011年1月25日、東京で記者向け発表会を開催し、デンマーク サイトコア製の中大規模企業向けCMS(Content Management System)「Sitecore CMS 6.4」の日本語版を同日付けでリリースしたことを明らかにした(写真1)。ライセンス価格は最小構成で134万円から。2011年1月時点で国内に9社ある認定パートナー経由で販売する。

 2010年夏頃にリリースした前バージョン(6.3日本語版)の後継となる今回の6.4日本語版では、(1)インストーラーのレベルから完全に日本語化した、(2)コンテンツを編集する「ページエディタ」のユーザーインタフェース(UI)を改良し、Microsoft Office 2010のUIに近づけた、(3)コンテンツを複製する「コンテンツクローニング」機能を実装した---などの機能追加や強化が図られている。

 発表会では、これら新機能の紹介のほかに、Sitecore CMSが備える特徴的な機能についてもデモを交えながら解説を行った(写真2)。サイトコアによれば、Sitecore CMSは一般的なCMSが備える「Webコンテンツの生成および管理機能」に加え、別のソフトウエア製品として販売されることも多い「訪問者の行動分析」機能や「分析結果を基にしたマーケティング」機能などを搭載している点に競合製品に対する優位点があるという。

 訪問者の行動分析では、「スコア」と呼ぶ多変量の属性情報をコンテンツごとにきめ細かく設定可能になっており、スコアに応じて訪問者を特定のページに誘導したり、バナーを変更したりするといった設定が可能になっている。Webページ訪問者から得られる一般的な情報である「ページビュー」(PV)や「ユニークブラウザ」(UB)などよりも訪問者の行動に基づいた詳細な情報を入手できるため、マーケティング活動により有用であることを同社は強調していた。

 米マイクロソフトの各種ソフトウエアとの親和性が高いことも同製品が備えるユニークな特徴だ。新機能として挙げたUIの改良のほか、アプリケーション開発および実行環境「.NET」に完全準拠しており.NET対応のデータベースやアプリケーションとの連携が容易なこと、Webブラウザからアクセスして使う管理ツールやコンテンツ編集ツールなどがWindowsそっくりの画面インタフェースを備えたWebデスクトップ(仮想デスクトップ)上に展開されることなどを紹介していた。