写真●米オラクルのモハメド・アフシャー製品管理担当副社長
写真●米オラクルのモハメド・アフシャー製品管理担当副社長
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 日本オラクルは2011年1月24日、同社のアプリケーション製品群の利用に特化したアプライアンス製品「Oracle Exalogic Elastic Cloud X2-2」の国内販売を開始した。Exalogicは、データベース専用機の「Oracle Exadata」に続く、アプリケーション・サーバー専用機。高速なJava実行環境の実現、構成標準化による運用コスト削減、導入期間の短縮をうたう。

 Exalogicは、同社のWebアプリケーション・サーバー「Oracle WebLogic Server」や同社のERP「Oracle E-Business Suite」といったアプリケーション製品群の実行に特化したターンキー製品。サーバー群やラック間を接続するInfiniBandネットワークのドライバやプロセス間通信の最適化などで並列処理の効率を向上させた。最大30台のIAサーバー、最大2.8Tバイトのメモリー、最大960GバイトのSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)、最大40Tバイトのストレージを1ラックに収納し、最大8ラックまで拡張できる。

 発表会の席上で米オラクルのモハメド・アフシャー製品管理担当副社長(写真)は「シスコシステムズ・EMC・ヴイエムウェアの3社によるアプライアンスの『Vblock』と違い、ソフトウエアの高速実行のために設計を根本から変えている」と述べ、ハード/ソフトを一体で自社開発することの優位性をアピールした。「最大で従来の16倍程度にまでJavaアプリケーションのスループットを高められる」(同)という。

 価格は個別見積もりだが、ハードウエアのみの最小構成では4000万円から。2010年12月に米国で発表したSPARC T3プロセッサ搭載モデル「Exlalogic T3-1B」は順次提供する。