米Facebookは米国時間2011年1月21日、総額15億ドルの資金調達を実施したと発表した。15億ドルのうち5億ドルは昨年12月に米金融大手のGoldman Sachs Groupとロシアの投資会社Digital Sky Technologiesから調達しており、今回はGoldman Sachsが運営するファンドを通じて10億ドルを調達した。いずれも企業価値は約500億ドルと評価されたとしている(関連記事:FacebookがGoldman Sachsなどから5億ドルを調達---米英メディアが報道)。

 David Ebersman最高財務責任者(CFO)は発表資料で、「Facebookは財政的により柔軟になり、将来のさまざまなビジネス機会を探求できる」としている。ただし使途については当面の具体的な計画はないとしており、今後も事業の構築および拡大に投資を続けていくと述べている。米メディア(Wall Street Journal)によると、同社が前回大規模な資金調達を行ったのは2009年の半ば。企業価値100億ドルという評価で、Digital Sky Technologiesから総額3億ドルを調達した。集めた資金は、人材獲得を目的とした小規模企業の買収や、データセンターの構築に投じたと報じている。

 なお今回、Goldman Sachsが実施したファンドの募集で応募は募集額を超え、Facebookは最大15億ドルを受け入れられることになっていたが、Facebookの判断で10億ドルにとどめることにした。またFacebookは今回の増資などで、2011年中に株主数が500人に達すると見込んでいる。そのため、米証券取引委員会(SEC)の規定に従って2012年の4月末までに財務状況を公開する。

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