写真1●同社が発売したAndroid端末「IDEOS」(中国華為技術製)。「050モバイルIPフォン」を利用できる
写真1●同社が発売したAndroid端末「IDEOS」(中国華為技術製)。「050モバイルIPフォン」を利用できる
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写真2●料金支払い用の専用アプリ「bCharge」の機能
写真2●料金支払い用の専用アプリ「bCharge」の機能
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 日本通信は2011年1月20日、050番号を使ったIP電話サービスを携帯網上で提供する「050モバイルIPフォン」を1月28日から開始すると発表した。まずは同社が2010年12月末に販売開始したAndroid端末「IDEOS」(中国華為技術製、写真1)と、同社の専用データ通信SIMとの組み合わせを対象にサービスを提供する。

 050モバイルIPフォンは、基本料金を月額490円(15分間の無料通話を含む)、通話料金を30秒10円(国内の携帯・固定宛)と、それぞれ携帯電話事業者の通話サービスと比べて半額程度に抑えた点が特徴。

 主な概要は、IDEOSを発表した2010年12月にアナウンスした内容と変わらない(IDEOSとIP電話サービスのファーストインプレッションはこちら)。今回新たに通話料金の支払いに、「bCharge」という専用のAndroidアプリケーションを使うことを明らかにした(写真2)。こちらはSuicaのように先に料金をチャージしておき、使った分だけ基本料金や通話料を減算する仕組み。手動による追加のチャージ機能のほか、残高が無くなった場合、自動で一定額をチャージできるオートチャージ機能などを備える。

 IP電話サービスへの加入は、同社のWebサイト経由で申し込む。Webサイト上で免許書など本人確認できる書類の写真をアップロードし、IP電話のSIPクライアントの役割を担う専用Andoridアプリケーション「モバイルIPフォン」と、料金支払い用の「bCharge」をダウンロードし、端末にインストールする。本人確認が終了すると、同社からアクティベーションコードを記した書類が契約者宛に郵送されてくる。端末にインストールしたアプリケーションにアクティベーションコードを入力することでソフトが有効化され、SIPサーバーへのレジストなどが完了。IP電話サービスを利用できる環境が整う。一連の本人確認の事務手数料に3150円かかる。

 なお「050モバイルIPフォン」はIP電話サービスであるため、原理的にはパケット通信ができる通信環境であれば利用可能だ。無線LAN接続のほか、他社のSIMカードを使った場合でもSIPサーバーへのレジストができる。しかし当初は、国内では専用のSIMカード「b-mobile SIM for IDEOS」を使った環境、海外では無線LAN環境をサポート対象とするという。理由は「バッテリーの持ちを良くするために、IPアドレスの付与の仕方に専用のチューニングを加えているから」(福田尚久代表取締役専務兼COO)。

 モバイル環境では、端末の移動などに伴ってIPアドレスが切り替わる。頻繁に切り替わるとそれだけバッテリー量を消費する。そこでb-mobile SIM for IDEOSを使ったIPアドレスの付与では、プライベートアドレスを割り振り、アドレスのリース期間を長く取るなど工夫している。これによってアドレスの切り替えの頻度を減らし、バッテリーの持ちを向上したという。

 今後は他社のSIMカードを使ったケースもサポート対象としたいとするが、「その場合は別のサービス区分にする予定」(福田専務)という。

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