マクニカネットワークスは2011年1月20日、児童ポルノ対策アプライアンス専業のスウェーデンNetClean Technologies Sweden AB(以下、NetClean)と国内販売代理店契約を締結したと発表した。今月中に、インターネット接続事業者(ISP)向けのネットワークアプライアンス「WhiteBox」の提供を開始する。

 NetCleanのWhiteBoxは、児童ポルノサイトへのアクセスをブロックするISP向けのネットワークアプライアンス。ISPがもともと保有しているルーター機器と組みわせて利用する。IPアドレス単位で通信をブロッキングする方式と、URL単位でブロッキングを行う方式の二つを組み合わせた「ハイブリッドフィルタリング方式」を採用しているのが特徴だ。

 まず、インターネットの全アクセスに対して、ルーターがパケットフィルタリングを実施。このうち、児童ポルノサイトの疑いがあるIPアドレスへの通信のみをWhiteBoxへルーティングする。WhiteBoxでは、1日2回更新されるブラックリストを参照してURL単位のブロッキングを行う。ブラックリストは、国際刑事警察機構(Interpol)、英国のNGO団体Internet Watch Foundationから提供を受けている。

 このハイブリッドフィルタリング方式により、同一ドメイン/IPアドレスであっても問題のURLへの通信のみを遮断できるため、オーバーブロッキングが発生しにくくなる。また、WhiteBoxはリクエストのフィルタリングのみを行い、コンテンツのダウンロードはすべてWhiteBoxを経由しないで行われる。このため、通常のプロキシ方式と比較して、大規模なシステムを必要とせず、初期導入コストが抑えられるとする。