写真1●アイ・オー・データ機器のビジネス向けNAS「LAN DISK Z」シリーズのHDD4基搭載型新モデル「HDL-Z4WSA」
写真1●アイ・オー・データ機器のビジネス向けNAS「LAN DISK Z」シリーズのHDD4基搭載型新モデル「HDL-Z4WSA」
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写真2●HDDを2基搭載する新モデル「HDL-Z2WSA」
写真2●HDDを2基搭載する新モデル「HDL-Z2WSA」
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 アイ・オー・データ機器は2011年1月19日、ビジネス向けハイパフォーマンスNAS(Network Attached Storage)「LAN DISK Z」シリーズ(通称:青ナス)に、OSとしてWindows Storage Server 2008 R2 Workgroupを採用する新製品3モデル6機種を発売した。

 発売したのは、3.5インチのハードディスクドライブ(HDD)を4基搭載するモデル「HDL-Z4WSA」(写真1)、3.5インチHDDを2基搭載するモデル「HDL-Z2WSA」(写真2)および2.5インチHDDを2基搭載する省電力モデル「HDL-Z2WSLP」の計3モデル。HDDを4基搭載するHDL-Z4WSAは、合計容量が2Tバイトの「HDL-Z4WS2.0A」、同4Tバイトの「HDL-Z4WS4.0A」、同8Tバイトの「HDL-Z4WS8.0A」の3機種を用意。同2基搭載のHDL-Z2WSAは合計容量が1Tバイトの「HDL-Z2WS1.0A」および同2Tバイトの「HDL-Z2WS2.0A」の2機種、2.5インチHDDを2基搭載のHDL-Z2WSLPは合計容量が1Tバイトの「HDL-Z2WS1.0LP」を1機種用意した。

 価格は、HDL-Z2WS1.0Aが10万9800円、HDL-Z2WS2.0Aが12万8000円、HDL-Z4WS2.0Aが15万8000円、HDL-Z4WS4.0Aが17万8000円、HDL-Z4WS8.0Aが19万8000円、HDL-Z2WS1.0LPが11万4800円(いずれも税別価格)。出荷開始は2011年2月中旬を予定している。

Windows 7利用時のスループットは882.40Mビット/秒

 CPUとしてインテルのデュアルコア版Atomプロセッサ(動作周波数1.6GHzのAtom D510)を採用したことで、同社従来機種と比べて処理速度が大幅に向上したという。同社による検証では、搭載OSの仕様上限となる「50台のパソコンによる同時接続」時でも、タイムアウトなどのエラーが発生することなく、全パソコンでファイルの読み書き処理を継続できたとしている。

 Windows Storage Server 2008 R2を採用したことで、最新のWindowsファイル共有プロトコルである「SMB2.1」(SMBはServer Message Blockの略)が利用可能になった。これにより、同プロトコルを採用するWindows 7から使う場合のファイル転送速度がSMB2.0以前のプロトコルを使う場合と比べて向上した。同社のベンチマークテストでは、Windows 7利用時に882.40Mビット/秒のスループットを達成。同じ環境でWindows XPの場合は370.16Mビット/秒だったという。

 NASとしての利用のほか、iSCSIを使った外部ストレージ接続にも対応する。Windows Storage Server 2008 R2が搭載するiSCSIターゲット用ソフト「Microsoft iSCSI software target 3.3」は、コマンド実行環境「Windows PowerShell」を使った制御に対応しており、管理者がバックアップ作業などのバッチ処理を容易に実現できるとしている。

 外部インタフェースは、USB2.0ポートを5ポート(前面1、背面4)、eSATAポートを2ポート、ギガビットイーサネット(1000BASE-T)対応のLANポートを2ポート搭載する。対応するRAIDのレベルは0と5。出荷時の設定はRAID 5となっている。RAID構成の変更やモニタリング、異常発生時のメール通知などの機能を備えた管理ツール「ZWS Manager」が付属する。