米IBMは米国時間2011年1月18日、2010年第4四半期と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は前年同期比7%増(為替の影響を除いた場合7%増)の290億ドル、純利益は同9%増の53億ドルで、いずれも過去最高を記録した。希薄化後の1株当たり利益(EPS)は4.18ドルで16%増加した。

 事業別でみると、サービス事業全体は前年同期比2%増(為替の影響を除いた場合2%増)にとどまった。グローバル・テクノロジ・サービス部門の売上高が1%増(同1%増)の102億ドル、グローバル・ビジネス・サービス部門が同4%増(同4%増)の48億ドルだった。サービス契約の総額は221億ドルで同18%増加(同18%増加)した。1億ドル規模を超える契約が19件あった。

 一方、ソフトウエアとハードウエア関連は好調だった。ソフトウエア事業の売上高は70億ドルで、7%増加(為替の影響を除いた場合8%増加)した。システム&テクノロジー事業は63億ドルで、同21%増加(同22%増加)した。中でもメインフレーム「System z」の需要が大幅に伸びた。

 地域別の売上高は、米大陸が122億ドルで前年同期比9%増加(為替の影響を除いた場合9%増加)した。EMEA(欧州/中東/アフリカ)は95億ドルで同2%減少(同4%増加)。アジア太平洋地域は66億ドルで同14%増(同7%増)となった。また、OEM収入は同21%増の7億8400万ドルだった。

 通期の売上高は999億ドルで前年比4%増加(為替の影響を除いた場合3%増加)した。純利益は過去最高の148億ドルで、同10%増加した。希薄化後EPSは11.52ドルで同15%増加し、8年連続の2ケタ成長となった。

 2011年の業績見通しについては、会計原則(GAAP)ベースのEPSを12.56ドル以上、非GAAPベースのEPSを13.00ドル以上と見込んでいる。

 米メディアの報道(Businessweek)によると、第4四半期の売上高とEPSはいずれもアナリストの予測(売上高が283億ドル、EPSが4.08ドル)を上回った。決算発表後、同社の株価は時間外取引で2.9%上昇した。

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