米Facebookがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイト「Facebook」に最近施した変更について、セキュリティ会社の英Sophosは「重大なプライバシーの問題を引き起こす可能性がある」として、Facebookを批判するコメントを英国時間2011年1月16日に発表した。

 Facebookは1月14日に、承認を得た外部サイトやアプリケーションが共有できるユーザー情報に、住所と携帯電話番号も含めたことを開発者向けブログで明らかにした。

 Facebookでは、ユーザーがFacebookと連携する外部サイトやアプリケーションなどにFacebookアカウントでログインすると、そのサイトおよびアプリケーションがFacebook内の個人情報にアクセスしてよいか許可を求められる。許可を要求するダイアログでは今後、承認した場合に名前、性別、友だち情報など、Facebook内で公開している基本情報に加え、連絡先情報も共有されることが明示される。

 Sophosは、今回の変更により、悪意のあるアプリケーション開発者が以前より簡単にFacebookユーザーの個人情報を入手できるようになると懸念を示している。「例えば、悪質なアプリケーションを作って携帯電話番号を収集し、スパムメッセージを送ることに利用したり、第三者に売り渡したりすることが考えられる。また、すでにアクセス可能だった基本情報に加えて住所も分かれば、個人情報盗難の危険性はいっそう広がる」と注意を促した。

 Sophos上級技術コンサルタントのGraham Cluley氏は、「Facebookは5億人超のユーザーの安全性を最優先課題の1つに挙げていると言えるだろうか?」と疑問を投げかけ、「今すぐFacebookのプロフィールから住所と電話番号を削除することを勧める」とユーザーに忠告した。

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