米Appleは米国時間2011年1月17日、同社のSteve Jobs最高経営責任者(CEO)が病気療養のため休職すると発表した。Jobs CEOが同日付で従業員にあてた電子メールで明らかにしたもので、休職中の日常業務はTim Cook最高執行責任者(COO)が代行する。Jobs氏自身も「引き続きCEOとして重要な戦略的意思決定に関与していく」としている。

 ただ、病状については明らかにしておらず、復帰時期についても「できるだけ早く」とだけ述べており、具体的な言及は避けている。同氏が病状を理由に長期間休職するのはこれで3回目。2004年には膵臓がんの手術のため約2カ月間休職しており、2009年にはホルモンバランスの治療を理由に「半年間」と期限を示して休職した。Appleは後になって同氏が肝臓移植を受けたことを明らかにしている(関連記事:Jobs氏の肝臓移植手術を医療機関が正式に発表、「リスト患者の中で最も重度だった」AppleのJobs CEO、肝臓移植手術を受けていた---メディア各社が報道)。

 今回の発表を受けて米New York Timesなどの米欧のメディアは、「Jobs氏の休職は投資家をはじめ消費者にも懸念を与える」と報じている。「Jobs氏はほかのどのCEOよりも会社の成功に貢献している人物。競争激しいテクノロジー業界で同氏の不在が長引けば、Appleの製品や経営に大きな影響が出る」などと伝えている。

[Apple Steve Jobs CEOが従業にあてた電子メール]