写真●iDeepソリューションズの中根滋社長兼CEO
写真●iDeepソリューションズの中根滋社長兼CEO
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 シャープ子会社のiDeepソリューションズは2011年1月17日、会議支援サービス「TeleOffice」の販売を開始した。資料共有、電子ホワイトボードなどの機能をSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)として提供。タッチパネルによる直感的な操作体系や、資料の高速なページ送りなど、ドキュメント共有の使い勝手向上に注力したのが特徴だ。

 同社の中根滋社長兼CEO(写真)は、「グローバル企業の多言語によるコラボレーションの橋渡しをするのがTeleOffice」と設計思想を説明する。言語の違いからくるコミュニケーション不全を、TeleOfficeで共有した資料の同時閲覧やコメントの書き込み作業などで補う。機能面では、主にユーザー・インタフェースの改善に注力。タッチパネルでの直感的な操作に向く、アイコン主体の画面構成とした。

 クライアント・ソフトの動作環境は、Windows XP/Vista/7(Silverlight 4)、iPhone/iPad。Android、Symbian、BlackBerry版を開発中とする。また推奨端末として、TeleOffice利用を前提に設計したタッチパネル搭載の16.4型ノートPCおよび60型液晶ディスプレイを用意する。米シスコシステムズ(旧タンバーグ)や米ポリコム、ソニーなどの各テレビ会議端末と組み合わせた利用にも対応する。

 料金は個別見積もり。サービスのみをPCで利用する場合で、1ユーザー当たりの月額は約5000円。TeleOffice向け端末はレンタル提供する。

 既に親会社のシャープが2010年8月に、国内16拠点に導入。同年12月から、上海、香港など一部の海外拠点への試験導入を始めている。本社と海外の地域本社とのコミュニケーション強化や、開発プロジェクト全工程でのペーパーレスを実現できているという。

 今後iDeepソリューションズは、グローバル展開する大企業と米国市場での顧客獲得に力を入れる。2011年春に米国でTeleOfficeサービスの提供を始め、欧州やインドなどに順次展開。各地域に本拠を置くユーザー企業のニーズを反映した機能強化で、競合他社との差異化を図る。