セキュリティ企業の英ソフォスは2011年1月9日、世界最大規模のSNS「Facebook」が2011年3月15日に終了するというデマが出回っているとして注意を呼びかけた。ジョークサイトに掲載された記事が、事実として伝えられているもよう。
ソフォスによると、Facebookが3月15日に終了するという話が、1月9日以降、Facebookユーザーの間で急速に広がっているという。その根拠になっているのが、「Weekly World News」というWebサイトに掲載された記事(図)。同記事では、米フェースブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、Facebookを終了すると宣言したとしている。
しかしながら、この記事はジョークであり、実際にはFacebookが終了する予定はない。Weekly World Newsはニュースサイトのように見えるが、実際にはジョークサイト。この記事以外にも、明らかにジョークだと分かる記事が多数掲載されている。
ソフォスでは、ほとんどのユーザーはこの記事を信じないものの、一部のユーザーが信じて他のユーザーに伝えたために、単なるジョークがインターネットのデマに変わったのだろうとしている。
デマ自体は、ウイルスなどと異なりユーザーの情報を盗むようなことはないが、迷惑であり、ネットの信頼性を低下させる。ユーザーをだまし、判断を誤らせる危険性もある。
また、今回流布していたメッセージには、前述のジョークサイトのURLだけが記載されていたが、ウイルスを感染させるような危険なサイトへの誘導手段として用いられる恐れもある。
今回のようなデマの流布に加担しないためには、インターネットで読んだものを全て本当だと信じないこと、他のユーザーに伝える際にはよく考えることが重要だと、ソフォスでは結んでいる。