2011年1月6日から9日まで開催された「2011 International CES」では、タブレットが怒涛のように押し寄せた。主催者によれば、少なくとも80機種以上、もしかしたら100種以上のタブレットが展示されたという。その多くがAndroidを搭載する。これらのAndroidタブレットは、電子書籍リーダー市場の台風の目になるだろう。
価格も手頃になってきている。CESでは、168ドルのAndroidタブレットが出展されていた。Pocketbook USAの製品である。75ドルのAndroidタブレットまであった。中国Gajah製だ。
米国の書店チェーンBarnes & Nobleは、2010年11月にAndroidベースの電子書籍リーダー「NOOKcolor」を発表している。電子書籍リーダー機能に特化しているため「他の機能に気をとられることなく、本を読むことに集中できる。通常のAndroidタブレットを子供たちに渡したとしたら、子供たちは本ではなく、ゲームに没頭してしまうだろう」(Barnes & Nobleの担当者)。
NECは、7インチ液晶ディスプレイを2つ備える、より本に近いタブレット「LT-W」を披露した。画面が2つあるというのは、他の企業の製品には見られないユニークなものだった。重さが約530gと軽い点も魅力的だ。
電子書籍向けの興味深いアプリケーション「Copia」も出展されていた。iPhoneやAndroid向けのアプリだ。ソーシャルネットワークとつながり、友人のレビューを参考にできたりするだけではなく、本の文章中にタグを付加したり、感想を述べ合ったりできる。
ソニーの電子書籍リーダー「Reader」も会場にも並んでいた。しかし、ソニーのタブレットは未発表である。PSPを統合するのか、あるいはXperiaに似たタブレットを出すのか、それともソニーのテレビ技術を利用した新しい形のタブレットなのか。注目が集まっている。