米AMDは米国時間2011年1月10日、社長兼最高経営責任者(CEO)のDirk Meyer氏が辞任したことを明らかにした。取締役会は、上級副社長兼最高財務責任者(CFO)のThomas Seifert氏を、後継者が決まるまでの暫定CEOに任命した。

 同社は新たなCEOを探す委員会を結成し、同社取締役会会長のBruce Claflin氏が中心となって後継の人材を検討する。なお、新CEOの候補にはSeifert氏は含まれない。

 Claflin会長は、「Meyer氏は困難な時期にCEOに就任し、AMDの安定化を図るとともに、GLOBALFOUNDRIESの分離独立、米Intelとの訴訟和解など、戦略的成果をあげた」とMeyer氏の功績を称えた上で、「取締役会は、当社が株主価値を高めていける好機にあると確信している」と述べた。また、今回のリーダー交代が、大幅な成長、市場における指導的地位の確立、高い財務収益の創出といった目的の達成を速めることになるだろうと語った。

 同社が同日発表した2010年第4四半期決算の速報は、売上高が前期比2%増の約16億5000万ドル、粗利益率が約45%だった。2011年の業績見通しは昨年11月時点の予測を維持するとした。正式な決算発表は1月20日に行う。

 Meyer氏は、1995年にAMDに入社し、2008年にCEOに就任した。同氏はラスベガスで開催された「2011 International CES」の1月5日の記者会見にAMDを代表して出席しており、今回の辞任はごく最近決定したものと見られている(米Businessweekの報道)。

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