BCM11311を内蔵したAndroid搭載タブレット端末の試作機。Compal社が開発した
BCM11311を内蔵したAndroid搭載タブレット端末の試作機。Compal社が開発した
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Androidを独自に拡張するというBroadcom社の戦略を示した図
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 米Broadcom Corp.は,「2011 International CES」の同社のプライベート・ブースで,アプリケーション・プロセサ「Persona ICE(Information Connectivity Entertainment)」ファミリーの「BCM11311」を内蔵したAndroid搭載タブレット端末の試作機を展示した。台湾Compal Electronics Inc.が開発したもの。BCM11311は2011年第3四半期に量産を開始する予定だという。

 第1世代のアプリケーション・プロセサである「Persona」ファミリの「BCM11211」は,NTT東日本のAndroid搭載タブレット端末「光iフレーム」などが採用している。BCM11211は667MHz動作のCPUと300MHz動作のコプロセサからなるのに対し,BCM11311はそれぞれのコアが1GHzで動作するデュアル・コアを内蔵しているという。BCM11311は40nmプロセスで製造し,CPUアーキテクチャは「ARM Cortex A9」である。

 実演では,無線LAN経由でのフルHDのテレビ電話機能を披露した。Broadcom社がベースにしているAndroid 2.2にはテレビ電話の機能はないため,同社がAndroidに独自に追加したという。ほかにもDLNAなどの機能を追加している。機能を強化したAndroidを提供することで「顧客がタブレット端末を差異化しやすくなる」(Broadcom社の説明員)とする。米Google Inc.がタブレット端末向けに提供予定のAndroid 3.0への対応は,現在進めているところだという。