米Motorolaのモバイル製品部門Motorola Mobility Holdingsは現地時間2011年1月4日、親会社からの分離独立手続きが完了したと発表した。これによりMotorolaは「Motorola Solutions」に社名を変更。両社は同日より独立した会社としてニューヨーク証券取引所に上場した。証券コードはMotorola Mobilityが「MMI」、Motorola Solutionsが「MSI」となる。

 Motorolaの分社化実施時期については、当初2009年第3四半期を見込んでいたが、経済状況の悪化や金融市場の圧迫などを理由に再三にわたり延期されていた。分社化の目的は、市場シェアの回復と株主価値の強化(関連記事:MotorolaのQ3決算は約4億ドルの赤字、携帯電話事業の分社化計画を延期)。Motorola Mobility Holdingsは今後、モバイルと家庭向け電子機器の技術を組む合わせ、スマートフォンやタブレット端末、セットトップボックスなどの分野で革新的な製品を提供するとしている。またコンテンツの配信、管理サービス、家庭向けのクラウドサービスも手がけていく計画だ。

 米メディア(Bloomberg)によると、2007年の時点で世界第2位だったMotorolaの携帯電話シェアは今では7位に落ち込んでいる。Motorola Mobility Holdingsの最高経営責任者(CEO)兼会長に就任したSanjay Jha氏は、米GoogleのモバイルOS「Android」の需要拡大に期待を寄せているが、同じくAndroid端末を手がける台湾HTCや韓国Samsung Electronicsとの差異化が課題になるとBloombergの記事は指摘している。

 なおJha CEOはBloombergのインタビューに応じ、米国や中国、中南米といった市場で躍進したいと述べている。またタブレット端末については、2011年の早い時期に投入するとしている。

[発表資料1]
[発表資料2]