シャープが2010年12月10日に発売した電子書籍専用のタブレット端末「GALAPAGOS」(ガラパゴス)。前編のレビューでは、ITpro編集部で購入したGALAPAGOSのホームモデル「EB-WX1GJ-B」を使い、電子ブックストア「TSUTAYA GALAPAGOS」で電子書籍を購入したり、屋外に持ち出して読書したりして、その使用感をレビューした(写真1)。

写真1●GALAPAGOSのホームモデル「EB-WX1GJ-B」を借りて以来、自宅でいじり倒している。1歳児も興味津々
写真1●GALAPAGOSのホームモデル「EB-WX1GJ-B」を借りて以来、自宅でいじり倒している。1歳児も興味津々
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 後編となる今回は、ガラっと趣を変えて、手持ちの紙の書籍を自分でスキャンして電子書籍化する、いわゆる「自炊」にチャレンジしてみることにしよう。いずれ電子書籍が主流の時代がやってくれば、自炊する必要などなくなるかもしれないが、現状はGALAPAGOSに限らず読みたい本がなかなか電子書籍として入手できない状況である。ならば自分で読みたい本を自炊するしかない。「自炊した電子書籍を快適に読めるかどうか」は、電子書籍向け端末を購入する上で重要な要素の一つであると筆者は考えている。

専用ソフト「GALAPAGOS Station」を導入する

 自炊した電子書籍をGALAPAGOSで読むには、基となるデータをパソコンでGALAPAGOSが対応する電子書籍フォーマット「XMDF」(Mobile Document Format)形式に変換し、GALAPAGOS本体に転送するという若干面倒な作業が必要となる。例えばAndroid端末のように、PDFファイルをmicroSDHCカードに放り込んで挿せば読めるという風にはなっていない。

 GALAPAGOSへの変換や転送をするための専用ソフトが「GALAPAGOS Station」(に含まれる「GALAPAGOS XMDF Clipper」)である。自炊の第一歩として、まずはこのGALAPAGOS Stationをパソコンに導入する必要がある。

 GALAPAGOS Stationは、Web経由で入手する(無償で入手できる)。パソコンで、GALAPAGOS Stationのダウンロード用Webページ写真2)にアクセスし、インストール用パッケージ「GALAPAGOSstation_1.0.0.exe」をダウンロードする(サイズは約24Mバイト)。バージョン番号はアップデートによって変わる可能性がある。対応OSは現状Windows(XP以降)のみとなっている。

写真2●GALAPAGOS Stationのダウンロード用Webページ。ページ下部にある利用規約に同意してからダウンロードする
写真2●GALAPAGOS Stationのダウンロード用Webページ。ページ下部にある利用規約に同意してからダウンロードする
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 ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、まず解凍処理が行われ、「GPStationInstaller.exe」と「最初にお読みください.txt」という2つのファイルが出てくる。最初にお読みください.txtにざっと目を通したら、GPStationInstaller.exeを開いてセットアップを始める。セットアップはウイザード(対話)形式で進む。基本的に、デフォルトのまま進めて構わない(写真3)。なお、一つのGALAPAGOS Stationで管理できるGALAPAGOSの端末数は1台のみとなっている。

写真3●セットアップ中にドライバのインストールでセキュリティ警告が出るが、無視してインストールする
写真3●セットアップ中にドライバのインストールでセキュリティ警告が出るが、無視してインストールする
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 セットアップが完了し、GALAPAGOS Stationを起動したら、次にするべきことはGALAPAGOS StationとGALAPAGOS端末をひも付けるために必要な認証処理である。ウインドウ右上にある歯車アイコンをクリックし、「アカウント認証」を選び、GALAPAGOSで使っているユーザーIDとパスワードを入力する(写真4)。これでGALAPAGOS Station側の準備は完了だ。

写真4●GALAPAGOS Stationの初回起動時には、右上の歯車アイコンから「アカウント認証」をする必要がある
写真4●GALAPAGOS Stationの初回起動時には、右上の歯車アイコンから「アカウント認証」をする必要がある
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