米Google傘下の動画共有サイトYouTubeは米国時間2010年12月22日、2010年に人気の高かった動画の制作者に総額50万ドル(約4100万円)相当の商品を進呈すると発表した。すでに500組を選んでおり、それぞれに対し映像機器販売の米B&H Photoで1000ドル分の商品を購入できるクレジットを贈る。

 YouTubeは、動画配信の権利者とパートナー契約を結び、動画視聴で得られる広告収入を両者で分配している。今回はこれら全1万5000組のパートナーから、この1年に人気の高い動画を投稿した500組を選定した。500組が制作した動画は2010年に数十億回視聴されたという。

 YouTubeは今年7月、優秀な動画制作パートナーに対し総額500万ドルの資金を提供する支援プログラム「YouTube Partner Grants」を発表した。これは予算の少ない小規模パートナーを支援する取り組みで、撮影/制作機材のアップグレードや制作費などに充ててもらう。今回のプログラムはその一環となる。新しいビデオカメラや音響、照明機器、編集ソフトウエアなどの購入で、さらに良い作品を制作してもらいたいとしている(関連記事:YouTubeが4Kビデオに対応、解像度4096×2304はフルHDの4倍)。

 米メディア(New York Times)は、こうした投資はGoogleにとって重要だと報じている。米国ではHuluやNetflixといったテレビ番組/映画コンテンツ配信サービスが人気で、GoogleはそうしたユーザーをYouTubeに取り込みたいと考えている。また、GoogleはWeb動画制作会社の米Next New Networksの買収に向けて交渉中。買収が成立すれば、多数の質の高い動画をYouTubeで提供できるようになり、ユーザーと広告主の拡大が図れるとNew York Timesは伝えている。

[YouTube公式ブログへの投稿記事]