機能を大幅に強化したTMPGEnc Video Mastering Works 5。画面は映像を登録するノーマルモード。
機能を大幅に強化したTMPGEnc Video Mastering Works 5。画面は映像を登録するノーマルモード。
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新たに実装したタイムラインモード。一般的な動画編集ソフト並みの機能を備える。
新たに実装したタイムラインモード。一般的な動画編集ソフト並みの機能を備える。
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出力形式も強化した。対象機機を選んで設定できる(赤枠部分)。
出力形式も強化した。対象機機を選んで設定できる(赤枠部分)。
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映像と音声を分離したり多重化したりできる「MPEGツール」も付属する。
映像と音声を分離したり多重化したりできる「MPEGツール」も付属する。
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Intelの次世代CPU「Sandy Bridge」では、ハードウエア支援によりエンコードを大幅に高速化できるという。
Intelの次世代CPU「Sandy Bridge」では、ハードウエア支援によりエンコードを大幅に高速化できるという。
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 ペガシスは2011年1月12日、動画エンコードソフト「TMPGEnc Video Mastering Works 5」を発売する。定番ソフト「TMPGEnc(ティーエムペグエンク)」シリーズの最新バージョンで、現行版「TMPGEnc 4.0 XPress」の登場から4年8カ月振りのバージョンアップとなる。

 TMPGEnc Video Mastering Works 5は、映像/音声の入出力や編集など全体的に機能を強化した。入力では、MKVコンテナファイルやH.264のFLVファイルのほか、Dolby Digital Plus音声に対応した。音声単体でも入力できる。解像度が混在しているMPEG-2 TS形式のファイルを解析する機能や、HDV/DVカメラからのキャプチャー機能も備える。

 編集機能は、通常の動画編集ソフトで一般的な、タイムライン(時間軸による編集枠)でのレイヤー編集機能を実装したほか、クリップ間のトランジション(特殊効果で映像をつなぐ)機能も備えた。タイムラインモードでは、映像ファイルを並べて連続再生するだけでなく、透明度などを設定して重ね合わせも可能。プレビュー映像をドラッグして拡大/縮小/回転/移動などもできる。こうした操作をアニメーションとして登録したり、テロップを挿入したりできるなど、単体の動画編集ソフト並みの機能を盛り込んだ。レトロ調やモザイクなどの新しいフィルターも搭載する。

 H.264形式のエンコードも強化した。通常のエンコードエンジンとして「x264」を採用。NVIDIAの「CUDA」を利用したハードウエアエンコードもできる。H.264のデコーダー/エンコーダーとして「Intel Media SDK(2.0)」も採用している。2011年初めに登場予定の次世代CPU「Sandy Bridge」(開発コード名)を使うと、ハードウエア支援が有効になり、エンコードが高速化されるという。出力機能も改良した。「iPhone」「iPad」「PSP」など、携帯機器に最適化した出力設定をテンプレートで用意し、より手軽に扱えるようにした。設定の異なる複数の形式を登録しておき、同じ映像をまとめて別形式で出力する機能もある。

 ダウンロード版は9800円。TMPGEnc 4.0 XPressのユーザーはアップグレード版を5800円で購入できるほか、別のライセンスとして7800円の優待価格でも入手できる(いずれもダウンロード版)。また2010年12月22日から2011年2月10日までTMPGEnc 4.0 XPressを購入したユーザーなどは「特別アップグレード」として無償でTMPGEnc Video Mastering Works 5を入手可能。パッケージ版は1万4800円で2月10日に発売する。