ITサポートサービスを手がけるGMCホールディングスは2011年1月下旬から、iPadやAndroid端末などをシンクライアントに見立て、会社や自宅のパソコンを遠隔操作できるようにする「AnyClutchリモートソリューションサービス」を開始する。料金は、個人向けが月額900円。企業向けは個別に見積もる。

 AnyClutchリモートソリューションサービスの対象は、iPadやiPhone、Android搭載端末、およびネットPCといったモバイル情報端末。専用ソフトを、モバイル情報端末と会社や自宅にあるPCやサーバーにインストールすることで、会社や自宅で利用しているPCの、例えばWindowsの画面がモバイル情報端末上に現れ、普段使い慣れているオフイスソフトやメールが利用できる。

 データやソフトはiPadに転送しないため、モバイル情報端末からの情報漏洩といった心配はない。インテルのvPro搭載PCであれば、会社や自宅のPCの電源が切れていても、モバイル情報端末側から電源をオンにできるため、国内外を問わず、いつでもPCを遠隔操作できることになる。

 AnyClutch Remoteソリューションは、韓国のRサポートが開発した「RemotoCallソリューション」の仕組みをプッシュ型に転換したもの。RemotoCallの再販パートナであるGMCホールディングスは、「iPadがモバイル情報端末の流れを変える」とみて、ファイル転送を許可しないなどのカスタマイズをRサポートに依頼し完成させた。

 RemotoCallは、ITベンダーや機械ベンダーがWebとアイコンを用いて顧客を遠隔サポートするためのソリューション。セキュリティや応答速度に優れ、米国防総省が導入するなど、世界の遠隔サポート市場で70%のシェアを握るという。