NECと住友商事、日産自動車の3社は2010年12月21日、電気自動車(EV)向けに充電インフラのサービスを提供する新会社設立に向けた覚え書きを締結した。充電器を、マンションなど集合住宅や商業施設の駐車場、有料駐車場などに設置し、会員向けに充電サービスを提供する。2011年度に3社で実証実験を実施して事業モデルを検証し、その後に新会社を設立する計画だ。

 実証実験は、まず神奈川県内で実施する。それ以外に東京近郊の別の地域でも実施を予定している。実験の内容や規模は公表していない。

 NECは、認証・課金システムや、会員向けに充電器の設置場所や情報を配信するシステムなどを開発する。配信した情報は、日産のEV「リーフ」に搭載されたモニターに表示する予定だ。ただし、実証実験でこれらのシステムをどこまで開発するかはこれから検討する。

 新会社は、急速充電器、普通充電器両方を全国に設置。充電器を直接運営し、有料会員向けに充電サービスを提供する。さらに、商業施設や有料駐車場を所有する企業が充電サービスを提供できるよう支援する。

 今後の事業化に向けては、他社と協力する可能性もあるという。