フィンランドのNokiaは現地時間2010年12月16日、同社の特許13件が米Appleに侵害されたとして、英国、ドイツ、オランダで提訴したと発表した。Appleのスマートフォン「iPhone」、タブレット端末「iPad」、携帯メディアプレーヤー「iPod touch」に使われている技術が3カ国でNokiaが持つ特許を侵害していると主張している。

 Nokiaが問題としているのは、タッチスクリーンのユーザーインタフェース(UI)、アプリケーションストア、アンテナ設計に関する特許。「初代iPhone登場の10年以上前に出願した」としている。英国の高等法院で4件、ドイツのデュッセルドルフとマンハイムの地方裁判所ではそれぞれ7件と5件、オランダのハーグの地方裁判所には2件の特許について訴えを起こした。

 Nokiaは2009年10月、10件の通信関連特許がiPhoneに侵害されたとして米デラウェア州の連邦地裁に提訴した。また同年12月には、iPhoneやiPod touchのほかパソコンのほぼすべてのモデルで7件の特許侵害があったとして米国際貿易委員会(ITC)に提訴。2010年5月には5件の特許侵害で米ウィスコンシン州の連邦地裁に提訴した。これに対しAppleもNokiaを13件の特許侵害で訴えており、ITCがAppleの要請に応じて調査を始めている(関連記事:NokiaがまたAppleを提訴、「iPadにも特許侵害あり」と主張)。

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