米Googleは現地時間2010年12月15日、コミュニティ向けFTTH(fiber to the home)ネットワークプロジェクトの遅延について釈明するコメントを公式ブログに掲載した。同プロジェクトを管理するAccess Services事業のバイスプレジデントに新たに就任したMilo Medin氏が明らかにした。

 Googleは今年2月に、最小5万人から最大50万人規模の高速ブロードバンド通信サービスを試験運用する計画を発表し、導入を希望するコミュニティを募っていた(関連記事:Google、米国で家庭向け1Gbps光通信サービスを試験提供へ)。

 対象地区は年内に発表する予定だった。だが、予想をはるかに超える約1100件の応募があったため、選考作業に時間がかかる見通しだという。発表は2011年初頭にずれこむが、「単に時間を要しているだけであり、再募集する予定はない」と、Medin氏は述べている。

 同プロジェクトでは、「多くの米国ユーザーが現在利用できる通信サービスを100倍上回る速度を提供する」計画だ。コミュニティ募集とは別に、米スタンフォード大学でトライアルを実施する。同大学の住居地域に光ファイバーネットワークを敷設し、約850人の教員や従業員を対象に最大1Gビット/秒の高速インターネット接続を提供する(関連記事:Google、1GbpsのFTTH試験プロジェクトをスタンフォード大で実施へ)。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、Medin氏は米航空宇宙局(NASA)のAmes Research Centerで勤務した経歴を持ち、TCP/IPの普及推進に尽力した人物の一人。ケーブルインターネット接続サービスの米At Homeの立ち上げや、無線ブロードバンドサービスの米M2Z Networksの運営にも関わってきた。

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