2010年11月末にNTTドコモが発売したAndroidタブレット「GALAXY Tab」(SC-01C)。最新のAndroid 2.2を搭載し、7インチという大画面で高精細な液晶を搭載。加えて、高速なCPUや最新のネットワークインタフェース、大容量の本体内蔵ストレージを備えているなど、現時点で「最強のAndroid端末」の1台と言える(写真1)。

写真1●「GALAXY Tab」は、筆者が考える現状最強のAndroid端末だ。写真はPDFファイル(日経Linuxの記事)内にあるプリント基板を拡大して見ているところ
写真1●写真はPDFファイル(日経Linuxの記事)内にあるプリント基板を拡大して見ているところ
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 ITpro編集部では、このGALAXY Tabを発売日に購入し、レビュー記事を過去3回にわたってお届けした(1回目のレビュー2回目のレビュー3回目のレビュー)。日本の通勤環境にマッチした実用的なタブレット端末がまだほとんどない状況ということもあってか、それともiPadとの比較検討をしたいといったニーズがたくさんあるためなのか、レビュー記事はかなりの好評を得、公開してから2週間がたった今でも読まれ続けている。

 筆者は、発売直後からずっと編集部の端末を借りており、自宅でも会社でも肌身離さず手元に置いて使い続けている。その結果見えてきたことや、過去3回のレビューでは紹介できなかったことが数多くある。

 そこで、今回から数回にわたってGALAXY Tabの追加レビューをお届けしよう。基本的な話は前回までのレビューで説明しているので、今回からはよりユーザーの目線に近く、よりマニアックな内容を追求していく。まずは、「GALXY TabでのHD動画の最適視聴環境」を探ってみたい。

液晶解像度に合わせてハイビジョン動画を変換する

 最近では、フルHD(1920x1080ドット)に対応したハイビジョンビデオカメラが実売3万円くらいから入手できる。子供の成長記録や運動会などのイベント、家族旅行や結婚式などの様子を日常的に撮影しているという人も多いだろう。

 ただ、撮影はしたものの、メモリーカードやパソコンに保存したままになっていて、実際に見る機会がなかなかないという人は多いはず。テレビにつなげば見られるといっても、核家族化が進み、忙しい現代人にとっては、テレビの前に家族全員が集まってゆっくりビデオ映像を鑑賞できる機会は少ない。

 そこで提案したいのが、ハイビジョン動画をエンコードし、GALAXY Tabに入れて持ち歩くことだ。GALAXY Tabに入れておけば、いつでも誰とでも気軽に見られる(写真2)。プライベートな動画を見るためだけでなく、会議の場でプレゼンテーションに使ったり、飲み会の席などで活用したりもできるだろう。

写真2●こんな感じでハイビジョン動画を持ち運べる
写真2●こんな感じでハイビジョン動画を持ち運べる
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 GALAXY Tabは、本体に16Gバイトものストレージ領域を備えており、エンコードしたハイビジョン動画を大量に格納しておける。microSDHCカードも挿せるので(最大32Gバイトのカードまで対応)、複数枚用意すれば撮りためた秘蔵動画をすべて持ち歩くことだって、比較的容易に実現可能だ。

 GALAXY Tab向けにハイビジョン動画をエンコードするに当たってまず考えるべきことは、画面解像度と縦横比率(アスペクト比)である。GALAXY Tabが備える7インチ液晶の画面解像度は1024x600ドット。アスペクト比は16:10になっている。アスペクト比が16:9のフルHD動画をGALAXY Tabに最適化するには、1024x576ドット(16:9)に設定するのがよい。