カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とシャープの合弁会社であるTSUTAYA GALAPAGOSは2010年12月9日、12月10日に開始する電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」の詳細を発表した。

 利用者は専用端末「GALAPAGOS」から無線LAN(IEEE802.11b/g)によるインターネット経由でストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」に接続し、サービスを利用する。専用端末は5.5インチ型のカラーTFT液晶を搭載するモバイルモデル「EB-W51GJ」(3万9800円)と10.8インチ型カラーTFT液晶を搭載するホームモデル「EB-WX1GJ」(5万4800円)の2機種で、既に12月3日より販売予約を受け付けている。

 端末販売は当初シャープによる直販のみで、家電量販店店頭では申し込みのみ受け付け、後日シャープから購入者に端末を配送する。また専用端末以外に一般的な携帯電話機やスマートフォン、デジタルテレビなどへのサービス展開も検討しており、「他社製端末についても1年以内に対応できるのではないか」(シャープ システムソリューション事業推進本部 商品企画担当チーフの松本融氏)という見通しを示した。

 サービス開始時には新聞、雑誌、書籍など2万4000点を提供し、2010年内に3万点まで拡大する。新聞は「日本経済新聞 電子版」(月額4000円)、「Mainichi Times」(月額525円)、「西日本新聞 超特@Q」(月額525円)、雑誌は「日経ビジネス」(520円/冊、定期購読のみ)、「週刊ダイヤモンド Digital」(500円/冊、定期購読割引あり)、「日経トレンディ」(600円/冊、定期購読割引あり)、「VOGUE NIPPON」(450円/冊)、「ゴルフダイジェスト Selection」(300円/冊)などを提供する。専用端末は夜間に自動的に起動してコンテンツをダウンロードする「自動配信」機能を搭載しており、朝起きると定期購読している新聞や雑誌の最新号が楽しめる状態になっているという。

 TSUTAYA GALAPAGOSでは今後、CCCグループが提供している各種サービスとの連携を強化する。手始めにCCCが運営する会員管理の仕組みである「Tポイントサービス」と「TログインID」を2011年春をめどに導入する。この会員管理システムはコンビニエンスストアやレンタルDVDなど導入/連携しているサービスが多くあり、TSUTAYA GALAPAGOSが加わることで「店舗とネット双方の購入履歴を反映した商品レコメンドのサービスなどが可能になる」(TSUTAYA GALAPAGOS代表取締役社長の中村利江氏)という。TSUTAYA GALAPAGOSの専用端末には広告表示の機能もあり、購入履歴を反映した広告配信なども検討している。

 また、CCCグループが運営するネット宅配レンタル「TSUTAYA DISCAS」や、デジタルテレビ向け動画配信サービス「TSUTAYA TV」、電子雑誌などを手がけるオンライン書店「Fujisan.co.jp」、古本のネット販売・買取サービス「ネットオフ(イーブックオフ)」も順次TSUTAYA GALAPAGOSと連携させる方針で「組織改編も含めて全社的に検討を進めている」(中村代表取締役社長)と説明した。

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