知的財産権の管理会社である米Intellectual Venturesは米国時間2010年12月8日、ソフトウエアセキュリティとDRAM・フラッシュメモリー、FPGA(Field Programmable Gate Array)分野の企業9社を対象に、デラウエア州連邦地方裁判所で3件の特許侵害訴訟を起こした。

 Intellectual Venturesは、さまざまな技術系企業から買収した知的財産を他社にライセンス供与している(関連記事:Transmetaを米未公開企業が買収,特許は知的資産ビジネスのベンチャーへ)。同社は提訴に至った理由を「これまで大手企業とライセンス合意を結んできたが、我々からの交渉要求を無視した企業もある。知的財産を守るために法的手段をとることは、当社の投資家や発明家、ライセンス契約者の理にかなう」と説明している。

 それぞれの訴訟の対象企業は以下の通り。

【ソフトウエアセキュリティ】
・イスラエルCheck Point Software Technologies
・米McAfee
・米Symantec
・トレンドマイクロ

【DRAM・フラッシュメモリー】
・エルピーダメモリ
・韓国Hynix Semiconductor

【FPGA】
・米Altera
・米Lattice Semiconductor
・米Microsemi

 米メディア(Wall Street Journal)によると、Intellectual Venturesは米Microsoft元CTOのNathan Myhrvold氏などが2000年に設立した未公開企業。これまで数千件の特許を買収し、ライセンス契約により数億ドルを得てきたが、特許侵害訴訟を起こすのは今回が初めてという。

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