米Googleは現地時間2010年12月7日、PC用OS「Chrome OS」を搭載するノートPCの販売を2011年上半期から始めると発表した。当初は、用途を対応ソフトウエアなどのテストに限定し、米国内でのみ販売する。同社は同日、これまで試験運用していたWebアプリケーション配信サービス「Chrome Web Store」の企業向け提供を米国で正式に開始した。

 Chrome OS搭載ノートPCはまず、一部のユーザーや開発者、教育機関、企業を対象に販売する。順次、米国以外へも対象国を増やす。Googleはテストプログラムへの参加申し込みをWebサイトで受け付ける。

 2011年上半期に発売する第一弾は、台湾Acerと韓国Samsung Electronicsが製造し、Googleはノーブランド品として提供する。12.1インチ画面とフルサイズのキーボード、タッチパッドを備え、米Verizon Wirelessの第3世代携帯電話ネットワークに対応する。

 Googleは第一弾のモデルについて、「素早くWebブラウジングできるよう設計しており、起動に1分もかからない。開発の比較的早い段階にあるシステムだが、これ以上に安全な消費者および企業向けOSは見当たらない」としている。

 一方、Chrome Web StoreはWebアプリケーションを販売・配信するサービス。2010年8月から開発者向けにプレビュー運営していた。米国以外の地域に向けたサービスは、2011年の早い時期に開始する計画である。2010年9月に東京で開催した開発者会議「Google Developer Day 2010」においては、日本向けサービスの開始時期は2011年前半になると発表している(関連記事:グーグルのChrome WebStore、手数料率は5%、日本では2011年前半に開始グーグル、Webアプリ配信サービス「Chrome Web Store」を説明)。

 なおChrome Web Storeにおいては、米Amazon.comが同日、ウィンドウショッピングのような感覚で楽しめるオンライン通販サービス「Windowshop」の提供を始めた。PC用Webブラウザーのほか、iPadなどからも利用できる。

[Google公式ブログへの投稿記事]
[発表資料(Amazon.com)]