米Sprint Nextelは米国時間2010年12月6日、米国におけるネットワーク強化に40億~50億ドルを投じる計画を発表した。フランスAlcatel-Lucent、スウェーデンEricsson、韓国Samsung Electronicsと提携し、音質の向上とデータアクセスの高速化を図る。第4世代(4G)ネットワークへの効率的な拡張も視野に入れる。

 現在Sprint Nextelは、800MHz、1.9GHz、2.5GHzの各周波数帯におけるサービス運用のために個別の対応機器を採用しているが、Alcatel-Lucent、Ericsson、Samsungから新たな機器およびソフトウエアを調達し、複数の周波数帯に対応したマルチモード基地局を設置する。2011年に設置を終え、初期運用段階に移行する予定。同社ネットワーク全体のアップグレードを完了するには、3~5年かかる見込みという。

 また同計画では、ビル内での電波状況の向上や運用コストの節約を図るほか、二酸化炭素排出量の削減や省電力化など環境にも配慮する。

 さらに同計画の実施に伴い、Push-to-Talk(PTT)機能を提供していたiDENネットワークを2013年より段階的に終了する。同社は次世代PTTサービスを、CDMAネットワーク上で来年開始する予定。

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