米国の消費者団体が発行するConsumer Reports誌は米国時間2010年12月6日、同国における携帯電話通信サービスの顧客満足度評価ランキングを発表した。それによると米Appleの「iPhone」向け通信サービスを独占的に提供しているAT&Tの評価が最も低かった。

 同誌の読者5万8000人を対象にした調査で、AT&Tを利用しているという回答者の半数以上がiPhoneを持っていた。iPhoneユーザーの通話やデータサービスに対する満足度は、ほかのどの通信キャリアのユーザーの満足度よりも低かった。

 評価が最も高かったのは米国第6位の通信キャリアU.S. Cellular。同国最大手のVerizon Wirelessと3番目の規模のSprint Nextelは僅差で2位、3位となった。

 米メディア(Wall Street Journal)は、「2011年初頭にVerizon Wirelessの通信サービスに対応したiPhoneが登場すると言われるなか、AT&Tにとって厳しい評価となった」と報じている。AT&Tは今年、サービス改善に向けて20億ドルの設備投資を行ったが「その成果は表れなかったようだ」としている。

 AT&Tはネットワークサービスや顧客サポートなど合計9項目のうち8項目で最低と評価された。また総合満足度スコアは1年前の66から60に下がっており、下げ幅が最も大きかった。

 AT&TはWall Street Journalの取材に応じて「結果を真摯(しんし)に受け止め、引き続き満足度向上のための方策を探る」と答えたと記事は伝えている。

[Consumer Reports公式ブログへの投稿記事]