米eBay傘下のオンライン決済サービスPayPalは米国時間12月3日、民間の内部告発サイト「WikiLeaks」が利用していたアカウントを永久的に停止と発表した。不法行為目的にサービスを利用してはならないと定めたPayPalの利用規約にWikiLeaksが違反したというのが理由と説明している。これでWikiLeaksは世界で広く普及しているPayPalを介した寄付が受けられなくなった。

 WikiLeaksは25万点に及ぶ米政府の外交公電を11月28日から順次公開し始めたが、それ以来同団体が利用するサービスが相次ぎ閉鎖されている。12月1日には米Amazon.comが同社傘下のホスティングサービスでWikiLeaksのサーバーを停止した。また2日には米国のDNSサービスプロバイダーEveryDNS.netが「WikiLeaks.org」をターゲットにしたDDoS攻撃によりほかの利用者に支障が出るとしてサービスを停止したと発表した。米メディア(Wall Street Journal)はフランス政府が同国のWebホスティング会社OVHに対しWikiLeaksのサービスを停止するよう指示する予定だと報じている。

 WikiLeaksはこれらの措置に対し、「言論の自由がある自由の地で排除された」などと非難している。また12月5日の投稿ではスイスのドメイン「wikileaks.ch」など合計208個所から閲覧できるようになったと案内している。

[PayPalの発表資料]
[EveryDNS.netの発表資料]

■変更履歴
タイトルおよび本文の数カ所で「Wikileaks」としていましたが,正しくは「WikiLeaks」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/12/06 19:25]