米シュガーシンクとBBソフトサービスは2010年12月2日、同期型のオンラインストレージサービス「SugarSync」について、日本円での課金と日本語による電話サポートを開始すると発表した。12月14日に日本語版サイトをリニューアルし、同時に新サービスの提供を始める。
有料サービスは30GBで月額525円、60GBで1050円、100GBで1575円となる。年間契約も可能で、この場合2カ月分を割り引く。2011年3月31日までに申し込めば、さらに20%を割り引くキャンペーンも実施する。これまで通り5GB以下の無料サービスも提供するが、電話サポートは受けられない。
SugarSyncの特徴は、パソコン上のファイルをオンライストレージ側と同期でき、さらに別のパソコンとも同期できること。例えば会社と自宅で特定のフォルダーの内容を常に一致させられる。WindowsパソコンもMacも利用可能であり、iPhone/iPad、Android対応スマートフォンなどからはオンラインストレージ上に同期したデータを参照できる。
同社は5月に日本語版でのサービスを提供を開始していたが、これまでは米ドルで支払う必要があり、サポートも英語のみだった。今回の新サービスは、シュガーシンクとBBソフトサービスが9月に提携したことで実現。今後国内でのマーケティングはBBソフトサービスが担当する。同時に、会員の管理や課金といった業務も請け負う。新サービスの投入をもって正式な日本語版サービスの開始と位置付け、新規ユーザーの獲得を狙う。
BBソフトサービスはソフトバンクグループとして、これまでの事業との連携も図る考え。例えば、パソコンメーカーにSugarSyncのプリインストールを働きかけ、インターネット接続事業者(プロバイダー)向けにOEMサービスとして売り込む。オンラインでの課金に不安を持つユーザーを対象に、パッケージソフトとしての販売も検討する。
BBソフトサービスは、オンラインで使えるウイルス対策サービスのプロバイダ向けの提供や、「SoftBank SELECTION」と呼ぶ低価格ソフトの大手家電量販店での販売などで実績があり、その経験を生かす。「法人市場も積極的に開拓していく。日本市場特有のセキュリティポリシーなども考慮し、企業が導入しやすいメニューを開発したい」(BBソフトサービスの溝口泰雄社長)という。
なお既存のSugarSyncユーザーは、新サービス開始に当たり、現行のまま使い続けるか、BBソフトサービスに会員情報を移管するか選択できる。移管する場合、次回請求時から日本円で課金されることになる。12月14日には、Android対応スマートフォン向けに、日本語対応アプリの配信も始めることも明らかにしている。