写真●Android搭載端末によるハイビジョン映像の同時配信デモの様子
写真●Android搭載端末によるハイビジョン映像の同時配信デモの様子
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 2010年12月1日から3日まで、組み込み技術の総合展覧会「Embedded Technology 2010」(ET2010)がパシフィコ横浜で開催中だ。展示会場の一角では、アルファシステムズがAndroidを使ったDLNAおよびDTCP-IP対応のメディアサーバー(DMS:Digital Media Server)とメディアプレイヤ(DMP:Digital Media Player)によるハイビジョン映像の同時配信システムを実演展示している(写真)。

 DLNA(Digital Living Network Alliance)は、家電機器などデジタル機器の相互接続用の規格。DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)は、ネットワークを介したデジタルデータの著作権保護(DRM)規格である。

 デモでは、写真左側にあるDMSから、写真右側にあるDMPおよびハイビジョン対応のディジタルテレビ(写真外)に対して異なる映像データを転送し、再生させている。DTCP-IPがかかった状態での2ストリーム同時配信という厳しい条件にもかかわらず、リアルタイムかつコマ落ちなく映像を再生できていた。

 送信している映像データはH.264形式でエンコードされたもので、DMPに対しては720p(1280×720ドット)、ハイビジョンテレビに対してはフルHD(1920×1080ドット)のデータとして送っている。

 デモで利用しているDMSおよびDMPは、同社が販売するDLNA v1.5およびDTCP-IP v1.2に対応したAndroid向けミドルウエアスタック「alpha Media Link SDK」を使って開発したもの。Androidとその上で動くDMSソフトを稼働させているのは、米NVIDIA製Tegra 2 SOCを使った組み込みボードである。

■変更履歴
「米Intelの組み込み向けAtomプロセッサを使った組み込みボード」としていましたが,正しくは「米NVIDIA製Tegra 2 SOCを使った組み込みボード」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/12/3 12:00]